ベールとは、チュールレースなどのシースルー素材を使って作られた、女性の顔や頭を覆う薄い布のことをいいます。これは、「顔を覆うことによって他人と垣根をつくり、結婚式で夫となる人に初めて顔を見せる」というプロテスタントの考え方が一般化されたもので、キリスト教会式の挙式にて花嫁衣装の必須アイテムとされています。遮蔽や保護の目的で使用され、装飾的にレースで縁取られる場合もあります。
ベールの長さや付け方などによって印象が変わるってくるので、ウェディングドレスのシルエット、挙式会場の広さや雰囲気などといったことも考慮して選びたいところです。ベールはトレーンより長いのが正式で、本来は挙式のときだけに着用し、披露宴ではベールをつけることはありません。
顔を覆い隠すフェイスアップベールは、キリスト教会式挙式において、新郎が新婦のベールをたくし上げるフェイスアップの儀式を行うためのものです。最近人気のマリアベールは、聖母マリアが召したベールが名前の起源とされており、顔を隠すのではなくベールの端を頭の上に被せて、ほほの横にベールの端がくるようにして着用します。マリアベールには縁に大きな刺繍が施されていることが多く、ドレスがシンプルな場合でも全体的にゴージャスな雰囲気を演出することができます。顔を隠さないため教会式の挙式でのフェイスアップの儀式をすることができず、マリアベールを禁止している教会もあるので事前に確認をしておくとよいでしょう。ヴェールとも発音され、日本語では面紗ともいいます。
ベールの歴史は古く、ローマ時代のヨーロッパにさかのぼります。当時は主にキリスト教の宗教上の儀式服の一部とされていました。中世においては黒のドレスに白のベールが使用されていましたが、次第に白を基調とするものへと変化していき現代に至ります。ベールは清浄のシンボルであり、悪魔や悪霊から身を守る意味もあります。 |