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ウェディングケーキ


現代のウェディングケーキは大きく分けて、式後にデザートとして食べる「生ケーキ」と、食べられない入刀のためだけに作られた「入刀用ケーキ」の二通りがあります。入刀用ケーキは背も高く豪勢ですが、近年では生ケーキのほうが人気です。生クリームタイプや細工が美しいシュガーケーキ、シューを集めたクロカンブッシュ等があります。広い宴会場では大きな入刀用ケーキが見栄えが良く依然として主流です。
披露宴などで、新郎新婦がひとつのナイフでウェディングケーキを切ることを「ケーキカット」といいます。入刀後にケーキを一口ずつお互いに食べさせ合う演出を、「ケーキシェアリング」「ファーストイーティング」「ファーストバイト」などといいます。新郎は「一生食べさせてあげるよ」、新婦は「一生おいしい料理を作ってあげます」という意味を込めて行います。また、切り分けたケーキを新郎新婦がゲストにサーブする演出を「ケーキサーブ」といいます。
ウェディングケーキの歴史は大変古く、古代ギリシャ時代に遡り、ギリシャのロードス島で作られていたジンジャーブレッドなどのスパイシーケーキ(香辛料入りのケーキ)に由来すると言われています。これが結婚式のお菓子として常用されていましたが、やがて砂糖、バター、卵、豊饒を意味するぶどう、繁栄を意味する木の実の他、さまざまなフルーツや洋酒などの調味料を加え、固く焼き上げたフルーツケーキへと形を変えていきました。結婚する両家の人が小麦などの材料を持ちよって、ケーキを焼いて作ったのが始まりで、砂糖が貴重だった時代に、豊かさと繁栄と幸福のシンボルとされていました。フランスの伝統的なケーキ、クロカンブッシュは、たくさんのシューを飴で固めているところから子宝に恵まれるといういわれがあります。
イギリスでは18世紀後半頃、プラムケーキ(ラム酒に漬け込んだフルーツがいっぱい入ったバターケーキ)に薄く伸ばしたマジパンをかぶせ、シュガーペーストでレースのような装飾を施し、新郎新婦の人形や造花を飾ったウェディングケーキが作られるようになりました。最初は一段のみのケーキでしたが、19世紀中頃になると三段重ねのケーキが主流となり、下段のケーキは披露宴の食卓にてゲストに供され、中段は欠席した客に配られ、上段は夫婦の最初の子供のために保存されるようになりました。
新郎新婦のこれからの人生の幸福や繁栄の願いをケーキに託し、その願いが天まで届くようにと高く積み上げ、そのケーキを分け合って食べることで幸せを分かち合おうという思いが込められています。


  

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